以前Surface Laptop Studioの第一印象を残したんだけど、あれから1ヶ月ぐらいでMacBook Proの方に戻ってきてしまった。結局Surface Laptop StudioはWindows版MacBookではなかった。
ということで今回はどうしてSurfaceからMacBookに戻ってしまったのかを解説したい。
理由1:バッテリー持ち
まずSurface Laptop Studioはバッテリー持ちが良くない。いや性能とサイズを考えたら決して悪いわけではないんだけど、MacBook Proがあまりにも凄すぎる。1時間YouTubeで音楽を聴きながらブログを書いていると、MacBook Proは15%ぐらいしかバッテリー残量が減らないのに対してSurface Laptop Studioは30%近くバッテリーが減ってしまう。しかもSurfaceは曲がりなりにも購入直後なのに対して、MacBookは1年以上メイン運用し続けているというハンデを背負ってこの結果。
この前の京都旅行の時、Surface Laptop Studio一台で出先での写真編集やブログの執筆などを賄うことにチャレンジしたんだけど、iPadやMacBookと比べてのバッテリー持ちの悪さはどうにも気になった。もちろんMacBookと同じようにスマホ用の急速充電器で給電可能だけど、RAW画像の書き出しなど激しめの負荷をかけると、65W程度だと充電よりも早くバッテリーが減ってしまう。
正直これはSurfaceがダメなわけではなくて、このサイズと性能で普通にモバイルノートとして実用可能なバッテリー持ちのMacBook Proが異常なだけではある。
理由2:処理能力
Surface Laptop Studio | MacBook Pro | |
画面サイズ | 14.4インチ | 14.2インチ |
解像度 | 2400×1600 | 3024×1964 |
CPU | Core i7-11370H | Apple M1 Pro 8コア |
GPU | RTX3050Ti | Apple M1 Pro 14コア |
メモリ | 32GB | 16GB |
重さ | 1.82キロ | 1.6キロ |
Type-C充電 | 可能 | 可能 |
消費電力 | 102W | 67W |
価格 | 297800円 | 約27万円(購入時は23万円) |
あと購入当初にベンチマークを回したりして気づいてたんだけど、Surface Laptop Studioの性能はMacBook Proには及ばない。ベンチマークだと概ねCPUは半分ちょっと、GPUは概ね同じぐらいって感じの性能なんだけど、実際のところブラウザベースの軽い作業ならともかく、写真の編集やAI生成などだと露骨にMacBookとの性能差を感じてしまう。
Surface Laptop Studio | MacBook Pro | |
CinebenchR23 | 5144 | 9538 |
Geekbench(CPU) | 5652 | 10534 |
Geekbench(GPU) | 38273 | 37050 |
Passmark(CPU) | 13536.8 | 17434 |
Passmark(GPU) | 6449 | – |
FF15ベンチ | やや快適 5968 | 測定不可(未対応) |
せっかくのGPUもVRAMが4GBしかないせいでイマイチ活かしきれないし、普段使いでの快適さもバッテリー持ちとか発熱とか、性能以外の要素で明らかにMacに劣る。
理由3:ファンが回りすぎる
MacBook Proは65Wの充電器でも余裕で充電が追いつくだけあって消費電力はかなり低い。もちろんその分発熱も少ないからファンが回ることも少なくて、ブラウジング程度ではファンが回ったりはしないし、フルパワーで動いている時も扇風機の「弱」未満の音しか発生しない。
Surfaceもゲーミングノートに比べればだいぶマシではあるけど、それでも布団の中ではホコリを吸い込むのが怖くて使えない程度にはファンが回る。軽いブラウジングでもファンは回るし、ゲームとかAI学習とか負荷をかけたら普通に掃除機みたいな音が出てくる。音ってこんなにストレスになるんだとパソコンを買い替えて気付かされてしまった。
理由4:スリープモードが不安定
これはSurfaceというよりもWindowsの問題なんだけど、スリープモードの安定性がMacと比べて良くない。スリープしたはずが勝手にシャットダウンされている、マウスにほんの少し触れただけでスリープが解除されてしまったりとWindowsのスリープモードはまるで信用ならない。
これの何が問題かって、ちゃんと意識してシャットダウンを行う必要が出てしまう。ただ天板を閉じるだけだと、スリープしたつもりが勝手にシャットダウンされて進行中のデータが飛んでしまうこともあるわけで、どうしてもシャットダウンしての運用が基本になってしまう。静かさも考慮すれば静粛性は圧倒的にMacBookになる。
あとスリープからの復帰もMacBook Proの方が圧倒的に早い。
理由5:指紋認証
Surface Laptop Studioは指紋認証ではなく顔認証でロック解除するんだけどこれが地味に不便。ちゃんと画面の方を向かないとロック解除されない。しかも顔認証の検出中は手動でのPIN入力も受け付けないのがダメ。ロック解除は自分でコントロールしたいのでSurfaceの仕様は好きじゃない。
その点MacBook Proは精度も速度も良好な指紋認証だし、指紋認証の途中でもPIN入力をちゃんと受け付ける。これでいい。
理由6:変形機構はいらない
最後にSurface Laptop Studioの存在そのものを否定するような内容になってしまうんだけど、変形機構がいらないことに気づいてしまった。
まずステージモードなんだけど、これは本当に使わなかった。一応ゲームとかやる時は便利かなとも思ったけど、ゲームやる時は外部ディスプレイと外付けのキーボード使うし、わざわざこのモードでゲームする必要がない。
タブレットモードも最初は物珍しさから何回か使ったんだけど、結局iPadで良いじゃんってなってしまった。そもそもWindowsのアプリは指で触ることを前提にしているアプリがほとんどなくて、アイコンとかが小さすぎて指だと快適には使えない。高性能なタブレットってだけならiPad Proで十分じゃないか。
確かに見た目のインパクトは凄いし面白いけど、逆に言えばただそれだけ。購入当初のハネムーン期間が終了して冷静に見れるようになると、実用性は正直あまりないなと感じるようになった。
Surface先生の次回作に期待したい
ということで当初は割と長く使う前提で買ったSurface Laptop Studioだけど、残念なことにMacBook Proの足元にも及ばず、当初の計画よりも随分と早く手放すことになってしまった。
性能、バッテリー持ち、発熱、重さ、どれをとってもMacBookに軍配が上がってしまうし変形機構は見た目が面白いだけ。強みはOSがWindowsなことぐらい。
キツいことを沢山書いてきたけど、Surface Laptop Studioはまだ一世代目の製品。次世代ではこの初代の問題を解消し、高性能とバッテリー持ちを両立した素晴らしいノートパソコンになることを期待したいな。Surface Laptop Studio3か4ぐらいになったらかなり良い感じになるのかもしれない。だいぶ先の話になりそうだけど。
とりあえずSurface Laptop Studioはメルカリで売却します。
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