M4 Mac mini レビュー 【これで良い。これが良い】

Mac
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3ヶ月以上も長文を書かなくなっていたせいでもうどうやって記事を書いてたのかも忘れかけてしまってるんだけど、

去年11月に買って以来新たなメインPCとして活躍しているMac miniのレビュー記事を書くことにした。今までノートパソコンばかりでデスクトップをプライベートで利用したことはなかったのでデスクトップ童貞の視点からも解説していきたい。

M4 Mac miniの特徴&仕様

M4 Mac miniの特徴は下記

  • 新開発M4シリーズチップ搭載
  • 写真・動画編集やゲームもできる高い処理能力
  • 13センチ四方で高さ5センチの超コンパクトサイズ
  • 非常に高い静粛性
  • 最高の筐体品質
  • MacBookより高い拡張性(Type-C×5、HDMI、有線LAN)
  • 約22万円(同構成のMacBookより10万円ぐらい安い)

仕様はこんな感じ。あと購入したのは例によってProチップの吊るし仕様。

Mac mini(2024)MacBook Pro(2023)MacBook Pro(2021)
画面サイズなし14.2インチ14.2インチ
解像度なし3024×19643024×1964
CPUApple M4 Pro 12コアApple M3 Pro 11コアApple M1 Pro 8コア
GPUApple M4 Pro 16コアApple M3 Pro 14コアApple M1 Pro 14コア
メモリ24GB18GB16GB
ストレージ512GB512GB512GB
重さ0.73キロ1.6キロ1.6キロ
Type-C充電不可可能可能
バッテリー駆動時間なしビデオ再生17時間
インターネット11時間
ビデオ再生18時間
インターネット12時間
消費電力155W70W67W
価格218800円328800円約27万円(購入時は23万円)

デスクトップということで基本持ち運び不可だけどその分MacBookよりも拡張性が高く、また性能の割に安いのが強み。あとType-Cでの充電を想定してないので消費電力も高い。

M4 Mac miniのコンパクトで高品質な外観

Apple製品の記事のたびに言ってる気がするけど相変わらず筐体の質感がすごい。高い金を出した事を後悔させない作り込み。

ボディを構成するアルミニウムは継ぎ目が一切なく非常に美しい。正面にはType-C端子。背面と違ってThunderbolt端子ではないけどスマホの充電やハブを経由してSDカードのデータ転送などはできる。

裏面には電源と有線LAN、HDMIにType-Cが3つ。この3つのType-CはThunderbolt5対応でディスプレイの接続や超高速のデータ転送などType-Cにできることが大体できる最強規格のType-Cだ。ただフルサイズUSBがないのが残念。

底面は空気の取り入れ口と悪名高い電源ボタンがある。少し高さがあってエアフローに配慮している。非常に完成されたデザインだけど欲を言えば色はシルバーよりグレーが良かった。グレー系の色が好きだし、MacBookにはあるんだから頑張って選べるようにして欲しかった。

ベンチマークを回してみた結果

Mac miniは旧デザインの最終版の2023年モデルから、エントリーのMチップにプラスで一つ上位のProチップが選択できるようになった。M2/M4は普段使いでは十分以上だけどより上位の選択肢が生まれたおかげで多くの人にとって最適解に近い選択肢になれるようになったと思う。

ベンチマークを先代M3 Proと先々代M1 Proと比較してみた結果がこちら。

Mac mini(2024)MacBook Pro(2023)MacBook Pro(2021)
Cinebench2024
(マルチ)
1444pt916pt647pt
Cinebench2024
(シングル)
170pt139pt112pt
Cinebench2024
(GPU)
7733pt5483pt2295pt
Geekbench(CPU)205771426410534
Geekbench(GPU)975796926737050
写真書き出し※111.4秒14.2秒20.3秒
AI画像生成※21分41秒2分26秒3分21秒
※1 写真の書き出しは、6000×4000のRAW画像30枚をAffinity Photoの一括現像でsRGB変換と2400×1600のリサイズを施して書き出すまでにかかった時間を計測。
※2 AI画像生成はDiffusion Beeで512×512、試行回数25回の画像を10枚生成するのにかかった時間を計測。

ベンチマークの結果はCPUもGPUも順当にパワーアップ。両方ともM3と比べると4割〜5割ぐらい上昇してる特にCPU性能はM1→M3の時より伸び幅が大きくて凄い。ただ写真の書き出しやAI絵の生成速度は確かに速くなってはいるけどベンチマークのスコアほどの伸びはない。まあM3の時点で不満はなかったのでよし。もちろん普段使いでは性能不足を感じる機会はない。

メモリが24GBに増えたからなのかブラウザのタブを複数のウィンドウで合計数十枚開いていてもリロードが入ることがかなり減った。ゲームや動画編集しなければメモリは8GBで十分、余裕を持って16GB、というのは残念ながら3年ぐらい前までの話。アプリの要求性能向上や生成AIの登場なんかもあって現在では快適&十分に使える最低ラインは16GBに引き上げられつつあるので、吊るし状態で16GBからもう一声で24GBに増量してくれたのは良い変更。

ただしMac mini(M4 Pro)の場合、吊るし状態がメモリ24GBで次の段階が+6万円で48GBとかなり過剰気味になるし非常に高額になるのが残念。間をとって+3万で36GBにできれば最高だった。

気に入ったこと&気になったこと

コンパクトなサイズが最高

まず何と言ってもこれが良い。今まではMacBookにハブ経由でマウスとキーボード、ディスプレイなどを接続しデスクトップ化しつつ、必要に応じてハブから外してノートパソコンとしても使ってたんだけど、iPad Pro+Magic Keyboardもあるしノートである必要なくない?と考えてのMac miniだったんだけどこれが大正解。

ハブを使えば確かにノートパソコンをデスクトップ化できるのは事実だけど、やっぱり配線が地獄だし電源ボタンはノートパソコンのキーボードにある以上は使う時はいちいち天板をちょっとだけ開いて電源を入れる手間が必要、

それに形状的にスタンドがないと場所取りすぎ。

対してMac miniは最初からデスクトップとして作られてるだけあって無駄がない。ノートパソコンよりフットプリントはずっと小さいしType-C5個とHDMIのおかげでハブがなくてもかなりの拡張性がある。今までなるべく一台で全てを賄える高性能ノートパソコンばかり買ってきたけど、iPadとデスクトップの両刀使いも良いなと思った。

超静粛性が高い

あと小型の筐体に高性能を詰め込んだらその分ファンがやばいんじゃないか?と思ってたけど、驚くことに3ヶ月使用しててファンが回ったのはベンチマークで意図的に負荷をかけた時だけで他ほとんどの場面では無音。凄い。

消費電力は最大で155Wだけどこれは一般的な自作PCと比べれば驚異的に低い。自作PCならグラボだけでもこのぐらいの消費電力になる場合があるし、システム全体ならドライヤー並みの電力になる場合すらあるんだからこの性能で消費電力155Wは凄い。おかげでファンも静かだしFactorioを何時間も遊んだ後でもりんごマーク付近がちょっと暖かくなる程度で熱くなったりはない。

デスクトップは母艦になる

ノートパソコンと違ってデスクトップは常に電源に繋がれている。その場を離れないからこそそこを中心にしてガジェット環境を構築できる。例えばスマホやiPadの充電やデータ転送をできる母艦になるし、複数のディスプレイを使った作業環境なんかも構築できる。

まあノートでもType-Cハブなんかを駆使すれば似たようなことが出来なくはないけど、持ち運び前提だから電源供給が不安定だし、配線がスパゲティと化す問題があるからやっぱり他のガジェットの母艦としての適性はデスクトップの方が強い。

実はスピーカー内蔵

面白いことにMac miniにはスピーカーが内蔵されていて、ディスプレイにスピーカーがなく、外部オーディオも繋いでない環境でもMac mini本体から音を出すことができる。

音質自体は作業用BGMを流すぐらいならまあ十分だけど、自分の環境だと机の正面に置けないので音の方向に違和感が出てしまう。まあおまけみたいなものと考えれば悪くないか。

デスクトップは意外にコスパは良くない?

今までノートパソコンばかり使ってきたから忘れてたんだけど、デスクトップはただパソコンだけなのでそれだけだと何もできない。製品によってはキーボードやマウスが付属してくる場合があるけどMac miniの場合は本当にパソコン本体だけ。ディスプレイもキーボードもマウスも全て別で用意する必要がある。

僕の場合はディスプレイもマウスもキーボードもノートパソコンデスクトップ化のために用意してたからMac mini本体だけで良かったけど初めてのパソコンがデスクトップの場合この3点も揃える必要あり。デスクトップ派はノートパソコンと比べデスクトップの価格に対する性能の高さという観点でのコスパを賞賛する方が多いし、確かにMac miniも同構成のMacBook Proと比較すると10万ぐらい安いけど、

この値段には当然ノートパソコンには付いてくるキーボード、マウス(タッチパッド)、ディスプレイ他はカウントされない。それらを揃える費用を考えると意外に初期投資は同性能のノートパソコンと大差ない。って考えるとノートパソコンが主流になるわけだわ。

電源ボタンの位置

後これはみんな言ってることだけどこの電源ボタンの配置は何とかならなかったのかと思う。まあMacはWindowsと比べるとスリープモードの安定性が高いし、Appleシリコンになってからはアイドル時の消費電力も低いからスリープをデフォとして運用しろということなんだろう。

それにしてもせめて背面にするとか出来なかったのか。

こういうので良いんだよ

まあ正直何もいうことがない。性能は飛び抜けてはないけど今の自分に必要な水準を十分クリアしてるし、コンパクトな筐体のおかげで設置場所にも困らない。真新しい飛び道具や圧倒的な性能はないから少しインパクトには欠けるけど、パソコンとは本来それを使うこと自体が目的ではなく何かをやるための手段に過ぎないわけで、そう考えると今の自分はMac miniで良いし、むしろMac miniが良いのかもしれない。

僕もガジェオタの端くれなので、パソコン含めガジェットに対してはどうしても実用性以上に真新しさやギミック、ロマンを求めてしまう。M4Mac miniはそのどれも足りてないけど、パソコンに求められる適度な処理能力、コンパクトさ、静かさ、拡張性、コスパは全て揃っている。Mac miniは多くのガジェオタが忘れてしまっている「この程度で良いけど十分満足」を体現したPCだった。まあ電源ボタンはもうちょっとどうにかならなかったのかと思ってるけど、長く使っていけそうな良いPCで自信を持ってオススメしたい。

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