Galaxy Tab S8+ ファーストインプレッション【最強のAndroidタブレット】

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iPad Proの対抗馬として大変期待しているGalaxy Tab S8+とS8Ultra。今回S8+の方を購入したので、まずは購入して1週間の印象を書いてみたい。Galaxy Tab S8+はApple嫌いへの救世主となり得るのか?

Galaxy Tab S8+の特徴

Galaxy Tab S8+の特徴はこの通り。

  • Snapdragon 8 Gen1搭載
  • 8GBのメモリ
  • 12.4インチ有機ELディスプレイ
  • リフレッシュレート120Hz
  • 画面内指紋認証搭載
  • Sペン対応
  • DeXモード
  • 45W急速充電
  • クアッドスピーカー
  • microSDカードスロット搭載

詳細はこちらの記事からどうぞ。

Galaxy Tab S8+のかなり高品質な筐体デザイン

Androidタブレットとしては異例の10万オーバーの製品なだけのことはあり、Galaxy Tab S8+は筐体の質感・デザインも素晴らしい。

背面のデザインはこんな感じ。iPad Proと同じくアルミ製の筐体で、濃いグレーの本体とシルバーの鏡面仕上げなペン充電部のデザインは良い感じ。しかもシルバーのラインがカメラのデザインと一体化しているのもポイントが高い。

ディスプレイ側。iPad Pro12.9インチを見慣れているとかなり細長い形状だけど、iPad以外のタブレットはむしろこの16:10のアスペクト比が多数派。

ベゼルもiPad Pro並に細い。ディスプレイの角はiPad Proよりも丸みが少ない。

インカメラは横持ちにしたときに正面に来るようになっていて、縦持ちのiPadとは違う。顔認証もできるけど、iPad Proと違って赤外線センサーが無いから、夜間は使えなかったり認証速度も遅かったり性能は低い。その代わりマスク装着時にも使える画面内指紋認証が使えるのは良い。こちらは精度・速度共に申し分なし。

Galaxyロゴの向きからもわかるように、Galaxy Tab S8+は横持ちが前提のデバイスとしてメーカーは考えている模様。

側面には電源と音量ボタン。

スピーカーは左右に2つずつのクアッドスピーカー。

USB-C端子ももちろんある。

標準・広角のデュアルカメラ。

Galaxy Tab S8+の筐体デザイン・質感はiPad Proと比べても負けないほど高い。その点でもiPad Proのライバルにふさわしい出来だと思う。

Sペンが同梱

タブレットの最もポピュラーな周辺機器といえばスタイラスペン。Galaxy Tab S8+は筆圧や傾き検知を備えた本格的なスタイラスの「Sペン」に対応している。しかもこのSペン、別売りではなくタブレット本体を買えば標準でついてくるのも嬉しい。

これがSペン。ApplePencilよりひと回り小さく、しかもかなり軽い。ペン先は細くて、それから柔らかいのも特徴。

充電はApplePencilと同じように本体にマグネットで取り付けて行う。個人的に背面での充電はイマイチ。ApplePencilのような側面での充電と違ってすぐに取り出すことができない。でもこれは慣れの問題な気もするからしばらく様子見。

一応この場所にもある程度の磁力でくっつく。ただ充電はできないのですぐに使うときはこっち、使い終わったあとは背面で充電みたいな感じで使い分けると良いかも。

ApplePencilと比べてのSペンの最大の特徴は、「書く・描く」以外の機能もたくさんあるということに尽きる。

Sペンを充電部から外すとこんなアイコンが出現する。メモを取る以外にも、

  • スクリーンショットの撮影
  • 進む・戻る・アプリ一覧の表示などの一部の操作
  • カメラの遠隔操作
  • 動画の再生・一時停止・音量調整

僅かな期間でもこれだけの用途を発見することができた。正直便利なのか?と感じるものも多いけど、スタイラスペンの可能性を見出す気概を感じる。

BookCoverKeyboardもセットで購入。

ハイエンドなタブレットにはペンと並んでおなじみの周辺機器、キーボードカバーもセットで購入してみた。

iPadのMagicKeyboardやSmartKeyboardと違って、Surfaceとかに近いタイプのカバー。キックスタンドで自立して、着脱が自由なキーボード部分を備えている。

ペン周辺は簡単に開くことができて、Sペンが勝手に外れないように保護することもできる。

キックスタンドは結構限界まで寝かせることができる。

キーボード部分を装着するとこうなる。見た目はほぼSurfaceProシリーズ。

キーボードは普通に打ちやすくて良い。打鍵感はSmartKeyboardよりも好み。残念なのはUS配列しかないこと。普段JIS配列しか使ってないからだいぶ戸惑う。

タッチパッドは普通で、精度・大きさともに悪くはないけど良くもない程度。SmartKeyboardと比べればあるだけでも嬉しい。

12.4インチ16:10のサイズ感が絶妙に良い

購入して3日で感じた良さはこの画面の大きさ。12.4インチで16:10の画面サイズは絶妙に良い。12.9インチiPad Proの長さはそのままに幅を狭くしたようなディスプレイで、特にその長さが生きるのが動画再生のとき。

画面比率4:3のiPad Proよりも動画のアスペクト比である16:9に近いから、黒帯が少なく画面いっぱいに表示することができる。しかも細長い形状と軽さのおかげで持ち運びも12.9インチiPad Proよりも楽。

漫画の見開き表示は余白がデカくなるのはご愛嬌。

Galaxy Tab S8+のバッテリー持ちは普通

Galaxy Tab S8+のバッテリー持ちをiPad Proと比較してみる。ただしiPad Proの方は1年間ほぼ毎日使い続けているからバッテリーの劣化はある程度進行しているはず。あくまでも参考程度に見てほしい。

フル充電の状態からYouTubeの動画を明るさ最大、音量50%の状態で2時間再生し続けた結果バッテリーの残量は、

  • Galaxy Tab S8+→78%
  • iPad Pro→53%

YouTubeの2時間連続再生でもバッテリーは2割程度の消耗に押さえている。1日程度なら十分に耐えうるほどのスタミナだった。さすがに2~3日持たせるのは簡単ではないけど、性能やディスプレイの品質を考えたら十分良好といって良い。

ちなみにGalaxy Tab S8+はUSBケーブルで繋いだスマホを充電することができて、モバイルバッテリーの代役にもなれる。バッテリー容量は10090mAだから、最近のスマホなら2回ぐらいフル充電にできる。

DeXモードは面白いけど不安定&荒削り

タブレットをパソコンのように使うための機能として、Galaxy Tab S8+にはDeXモードが実装されている。コントロールセンターから起動するか、設定でキーボードを装着すれば自動で起動するようにすることもできる。

DeXモードのデスクトップ画面がこれ。Windows風の画面になり、通常モードよりもパソコンライクな使い方ができる。

ウィンドウの大きさを自由に変えることができるし、分割表示も簡単にできる。

純正のファイルアプリならデータのドラッグアンドドロップも割と自由にできる。

Chromeブラウザを別のウィンドウで開くことができるから、パソコンと同じように半分側で情報を参照しながらもう片方でブログ執筆なんてこともできるようになる。タブレットでここまでできるようになったと思うと本当にすごい。

DeXモードで現状一番利用頻度の高くなりそうなモードがこちら。複数のゲームを小窓表示で同時に起動し、同時並行で周回を進めるなんてこともできる。

でもこれがあるからと言ってGalaxy Tab S8+をパソコンと同じようには使えない。ここまでDeXモードの良い点しか語ってないけど、実はかなり問題も多いモードなんだ。

まずDeXモードになると通常時より明らかに動作が重くなるし、同じアプリを複数開くと落ちる事態がそこそこの頻度で発生する。タッチパッドでアイコンをクリックしても反応しないことが何度もあった。ドラッグアンドドロップも純正のファイルアプリ以外は対応が進んでおらず、その純正アプリでも失敗してアプリが落ちることがたまにある。

それとキーボードでの入力も、キーボード自体の打ち心地は良いんだけど、肝心の日本語入力ソフトの出来がいまいち。しかもこのデフォルトの入力ソフトから変える方法が見つからない。そもそも変更できない可能性もある。

物理キーボードでの入力中にソフトウェアキーボードが突然出現することも何度かあった。

最後にバッテリーの消耗も通常時より悪くなる気がする。

ロマンはあって面白い機能ではあるけど、メインで使う気にはとてもならない。それが現時点でのDeXモードに対する感想だった。

Galaxy Tab S8+は最強のAndroidタブレット

いくつか悪い点も述べたけど、Galaxy Tab S8+は最高峰のAndroidタブレットであることはこの僅かな付き合いでも感じた。

性能はハイエンドスマホに匹敵するレベルで高いし、ディスプレイは高画質で120Hzなのにバッテリーは十分に持つ。キーボードと高性能なスタイラスペンのおかげでアウトプットも快適に使えるし、高音質・高画質・軽量(サイズの割に)の三拍子が揃っているおかげでコンテンツ消費も快適。

ハードウェアの完成度はiPad Proにも何ら見劣りしない、何なら部分的には上回ってすらいると言っても良い。それだけにAndroidのタブレット向けOSとしての使い勝手の悪さが、このデバイスの潜在能力の枷になっている気がしてならない。それがわかっているからこそメーカーもDeXモードとかで補おうとしたんだろうけど、如何せん単一のハードメーカーの作った機能だから限界がある。

身も蓋もない話だけど、これにiPadOSが乗っていれば完璧だと思う。

今回はハード部分やDeXモードのようなこの製品単体の機能についての感想が中心だったけど、これから現在使ってる12.9インチiPad Proと、実際のタブレットとしての実力を比較・対決させる記事も書いていきたいと思う。

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