急速充電で生活から充電が消えた【Anker PowerPort Atom III Slim 】

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 Ankerの超小型充電器、Anker PowerPort Atom III Slimを少し前に買ってみたんだけど、これが予想以上にいい買い物。小さくて高出力な充電器の力はすごい。

 というわけで、Anker PowerPort Atom III Slimがどう便利なのかを紹介していきたい。

Anker PowerPort Atom III Slim

 これが今回紹介するAnker PowerPort Atom III Slimなんだけど、これの凄さはなんと言ってもこのサイズで30Wで充電できるから充電速度が超早いこと。

 これは昔使ってたHUAWEIのタブレットに同梱されていた充電器なんだけど、この充電器の出力は18Wしかない。

 Anker PowerPort Atom III Slimは30Wだから2倍近くのスピードで充電できるのに、厚みはむしろ小さくなっている。

窒化ガリウムのおかげでコンパクトと高出力を両立

 Anker PowerPort Atom III Slimがなぜ小さいのに高出力なのかというと、窒化ガリウムという素材を半導体に用いているから。

 充電器だけでなく、多くの半導体を用いた製品は今まではシリコンの半導体を使っていた。しかし窒化ガリウムはシリコンと比べて、

  • 電力効率に優れている
  • 発熱が少ない
  • 耐久性、耐熱性が高い

といった具合にコスト以外の殆どの点で上回る。

 電力効率に優れているから今までのシリコンを使った充電器よりも熱が発生しづらく、発熱を抑えるために大型化する必要がなくなる。そのおかげでシリコンの充電器よりも遥かに高出力でありながら、サイズはむしろ小さくできるようになったというわけ。

実際の充電速度はこのぐらい

 実際にAnker PowerPort Atom III Slimを使えばどのぐらいの速度で充電できるのかを検証してみた。

スマホ(Mi11)の場合

 バッテリー容量4600mAのMi11で検証してみる。

 バッテリー残量63%から15分充電した時点で83%、更にそこから13分で100%充電することができた。平日なら30分も充電すれば、朝仕事にでかけてから夕方に帰るまでは大丈夫なはず。

タブレット(iPad Pro11インチ)の場合

 スマホよりバッテリー容量の大きなiPad Proでも検証してみる。

 こちらはバッテリー残量67%の状態から15分で79%、30分で90%。こちらは30分で20%強の充電なので、スマホほどの強烈なインパクトはない。それでも通常の10W台の充電器と比べれば圧倒的に早くはなっている

ノートパソコン(ZephyrusG14)の場合

 最後にノートパソコンでも検証してみたけど、これは実用的じゃなかった。

 バッテリー残量78%状態から、30分充電して79%にしかならない。

 これは正直仕方ない。ZephyrusG14の純正充電器は180Wで、一応PD充電もできるけど正式に動作保証しているのは65Wから。30Wでは流石に外部GPUを搭載した高性能ノートパソコンの充電は現実的ではなかった。

高速充電器で生活から充電が消える

 高速充電器だけじゃなくて無線充電器もそうなんだけど、充電器の充電速度や方式がすごくてもいまいちピンとこない。だけど急速充電器無線充電と同じで使ってみるとその良さがわかる。

 スマホの充電サイクルは普通、朝起きて満充電になったスマホをUSBケーブルから外すところから始まる。そのスマホをモバイルバッテリーやスマホ自体の節電機能などを使いながらどうにか一日持たせて、夜眠る前に忘れずに充電しておく。

 でもAnker PowerPort Atom III Slimのような30W以上の急速充電があれば、夜寝る前の充電が必ずやらなければならないマストではなくなる。寝る前の充電を忘れたとしても、朝起きてから仕事に行くまでの数十分間のうちに充電しておけばそれだけで1日しっかり使える。

 急速充電があれば夜寝る前に充電しなきゃという強迫観念に囚われなくなり、スマホ依存の現代人でありながらスマホの充電から開放される。思いついた時、スキマ時間でちょろっと充電すればいいんだから。Anker PowerPort Atom III Slimは小さいけれどすごいヤツだった。

おまけ:45W版もアリかも

 Anker PowerPort Atom III というSlimとつかないモデルも発売されている。こちらもSlimほどではないけれど小さく(縦、横、厚みが4~8ミリSlimよりも大きくなる)それでいて充電スピードは45W。ノートパソコンでもゲーミング用途でなければ十分なスピードで充電できるはず。値段もそれほど違わないのでこちらを買うのもありかもしれない。

 欠点はSlimと比べて30g弱重くなることと、一般的なスマホやタブレットが対応している充電速度はMAXで30Wなので、45Wはパソコンでも充電しない限りオーバースペックになってしまうこと。

  最近中華スマホを中心に50W以上の高速充電を宣伝していることが多いけど、あれはあくまでスマホに同梱されている専用規格で達成しているケースが多くて、今回のAnker PowerPort Atom III Slimのように汎用規格の充電器では30Wが限界というケースが多い。

 僕が使っているMi11もそうで、付属の55W充電器を使えば55Wでの充電ができるけど、一般的なUSBPD規格では30Wが限界だった。

 それでもノートパソコンもUSB充電なら、45W版も十分いい選択だと思う。

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