自称不動産コンサルタントとの戦い

その他
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これは僕と自称不動産コンサルとの累計四回に及ぶ戦い?の記録である。

全ての始まり

それは7月前半のある休日の夕方。その日も僕はエアコンの効いた部屋の中でYouTubeを見ていた。すると突然チャイムが鳴った。実はその日、Amazonで荷物が届く予定だったので僕はインターホンすら使わずに即ドアを開けて応対した。今思えばこれが全ての過ちだった。

ドアを開けると出てきたのは配達員ではなくスーツを着た僕とそう変わらないぐらい(20代半ば〜後半ぐらい?)の男性だった。この人の名前は今でもフルネームで覚えているが流石に実名公開はマズいので今回は仮にSさんとしておこう。

Sさんは最初、住宅関係の僕の個人情報を聞き出そうとしてきた。その時点では警戒心ゼロだった僕は名前や電話番号、極め付けに勤め先までホイホイ喋ってしまった。これもマズイ対応だった。

一通り僕の情報を知ったあとSさんは自分は不動産のコンサルタントであり、住宅関係のプランをアドバイスする為に来た(意訳)と言ってきた。後日家の中で話させていただきたいとのことだったので人を疑うということを知らない僕はホイホイ会う約束をしてしまった。

警戒する前

その後は全部で二回ほど。7月末と8月の初め、時間にしてそれぞれ一時間程度家の中で話すことになった。Sさんは

  • 自分は客の人生にあった住宅のプランを提案したいだけで何かを買わせにきたのではない
  • 賃貸に住み続けるのは将来的に厳しい
  • 20代の間に家を買うべき
  • 今は地価が上昇基調なので昔と違いすぐ手放しても大丈夫

などと言った類の話をしてきた。けど一回目が終わった後であなたの所得を知った上で話をしたいと言われて給与明細と源泉徴収票を見せて欲しいと言われた時点で、なんかこれ怪しいなと思い始めた。一応東証一部上場企業である僕の勤め先は給与明細も電子化されていたので、PDFを印刷してそれを見せれば問題ないんだが、その二回目でクレカの支払いなどの信用情報も見せてくれと言われて疑惑はもう確信に変わった。この自称不動産コンサルはどう見てもおかしい。というか僕は当面今の場所を離れるつもりはない、貯金はそれなりにはあるけど大阪で持ち家を持てるようなレベルでは全然ない。というか2時間も話してるのに本題であるはずの僕にとって最適な家とはなんたるかという話に全くならない。

Sさんは何かを買わせにきたんじゃないとは言っているが、それはあくまで口約束、というかこのクソ暑い中ただ教えるだけの慈善事業であるわけないことぐらいもうわかる。その二回目はうまく言いくるめて会う約束はお盆の後にしてもらい、実家に帰省したタイミングで両親に相談することにした。

両親からは

  • そもそも家に入れるべきじゃなかった
  • そんなの絶対に何かを買わせに来るに決まってる
  • ハッキリと断るべき

との助言。おそらくここで言われた通りハッキリと断れればもう少し穏便に済ませることもできたと思うんだけど、自称「拒否できない男」である僕はここで向こうにハッキリと拒否せずに会うと約束していた日に意図的に留守にするという決断をしてしまった。

留守にするという過ち

留守にした当日(8月下旬の土曜日)は向こうから電話がかかって来るも全部無視し、徒歩で15分ぐらいのカフェに午後まで滞在。夕方に帰ってきたあとは当日は何もなく、もう諦めたかと安心してしまい、休み明けからは仕事の方で新しい業務が降ってきたことで自称不動産コンサルのことは忘れかけてしまっていた。

がSさんはこれっぽちも諦めてなどいなかった。次の木曜日の夕方6時前、仕事を終わらせて帰ると僕が住んでいるアパートの部屋の前でSさんが待ち伏せていた。不味かったのはSさんと最後に会ったのは8月初め。そこからお盆を挟んでで1ヶ月近く空いたことで顔を思い出せなかった。

そこから僕は向こうの圧に負けてSさんをまた家に入れてしまったんだがもうここからは完全にSさんのターン。一応僕もこれを機になんとか断ろうとするんだが、コミュニケーション能力が地に落ちている僕が1人でその道のプロである営業マンを御せるわけがなく、

  • 「家はいらない」→あなたは最後まで話を聞いてない
  • 「親や職場とも相談した」→どちらも住宅の専門家じゃない。親が家を買えと言えば買うの?
  • 「そもそも今の物件から動くつもりはない」→最初と同じ、言ってることが支離滅裂。

こんな感じでまあとにかくSさんは何を言ってもどう断ってもこちらの人格を否定するかのような発言までして帰ろうとしない。結局その日は僕も仕事帰りかつ当然昼からは何も食べずなので、8時ごろまで粘られた末に土曜日の夕方に会う約束をしてしまった。その日はもう全く眠れなかった。鬱。

反撃の準備

だがこうまで自分や家族、職場の方々を実際にあった事さえないような奴にボロクソ言われたことで、それまで僕の中にあった「なるべく事を荒立てずに穏便に済ませたい」という考えは完全になくなり、なんとかしてあの男には一泡吹かせてやろうという気分になった。

金曜日は普通に仕事だったけど少し業務が落ち着いた時間を見計らって警察に相談した。最初は#9110でかけたけど回線が混んでるのか繋がらなかったので地元の警察署に直接電話。

警察からは、

「今の時点では事件性がないが、一度ハッキリと断ること。それでも向こうが食い下がって来るならもう110番で通報してOK」

といった類の返答をもらい、警察にSさんの名前と自称していた社名を報告して終了。

次の日、Sさんが来る当日の朝には188で消費者ホットラインに電話した。消費者相談センターとのやりとりは30分に及んだけど、

  • なかなか本題に入らないのはその手の業者の特徴(何度もあって警戒心を解かせようとする)
  • 間違いなく最終的には物件の購入や投資などの話になる
  • 親や周囲の人間に相談するのを嫌がるのもその手の業者の特徴であり、協力されたり客観的に判断されると困るから
  • 今は1人だが、購入直前の最終段階になると複数人で来る可能性があり、そうなってしまうと一人暮らしでは対処困難
  • そもそも不動産コンサルタントは資格が必要だが、Sさんはそれを提示してこなかったのでモグリの可能性大
  • 家に入れてしまうと警察に通報するのも難しい上、通報した後警察が来るまでの時間にされるかわからない
  • なのでインターホン越しなど、直接家に入れずに対応すること
  • それでもダメなら110番で

いろいろ今後のためにもなる情報を教えてくれてありがたかった。だが当日の対応はハッキリ断ってダメなら110番で警察と同じ。つまり自分の意思でハッキリと断るしかない。

通報しました

コミュ障で拒否できない男の僕には荷が重いが、それでもなんとかセリフを考えて夕方。やっぱりSさんがやってきた。もちろん家には入れずインターホン越しで対応。万が一に備えてアマゾンで箱買いしてるペットボトルのお茶やコーラなどの入った段ボールや古い電子レンジなどを玄関に積み上げてバリケードにもした。

インターホン越しで、

「今日は約束通り家にいますよ。だからこそ言いたい。もう話は聞きたくないし帰ってください。先週木曜日の件は警察や消費者センターに相談しているし、両方から次は110番で良いと回答をいただいている。留守にしたことはこっちも悪いとは思っているのでここでもう帰って2度と会わないでくれるならこれ以上の強行手段には出ない。だから帰ってください」

とここで帰ってくれるならもう何もしないという最後通牒を突きつけて通話はオフ。するとどうだろう、Sさんは僕の名前を呼びながらドアをガンガン叩いてくる。これは最後通牒は拒否されたということで躊躇なく110番。警察に状況と住所を伝えたが、Sさんは3〜5分ぐらいで帰ってしまい、警察が来たのはさらにその5分後ぐらいだった。

つまり警察がやってくる頃にはSさんは僕の部屋からは離れたんだが、警察は3人ぐらいで来ていたみたいで、1人が僕から事情を聞いている間に残りの方々が周囲を探していたらしい。警察が来てさらに10分ぐらいでSさんを警察が見つけてくれて、2度と会わないという約束を警察立会いのもとでしてくれた。

それから二週間経つけど約束通りSさんはもちろん、Sさんが語っていた会社の関係者ももう来なくなった。24年生きていて1番税金をちゃんと払ってて良かったと思った瞬間だった。警察の方々にはマジで感謝しかない。

次回は今回の件に関してこちら側の対応の問題点を列挙して、次への反省及び同じく悪質な訪問販売、営業に悩んでいる方の助けになるような記事になれば嬉しい。

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