先月の記事の中でNintendo Switch有機ELモデルの購入を決意したんだけど、それが先月中頃に到着した。というわけで半月ぐらいの仕様を経て、有機ELモデルのレビューをしていきたい。
Nintendo Switch(有機ELモデル)の特徴
今回のSwitch有機ELモデルは派手な進化はないけど地道な改良点がたくさんある。具体的には下記の通り。
- ディスプレイが液晶から有機ELに
- 画面サイズが6.2インチから7インチへ大型化
- 内蔵スタンドが改良
- ドックに有線LANが追加
- 内蔵ストレージが64GBに増加(通常モデルは32GB)
- スピーカーの改良
- バッテリー持続時間の向上(初期型比)
特にディスプレイとスタンドの改良が大きい感じ。詳細はこちらの記事から
Nintendo Switch(有機ELモデル)のスペック
Nintendo Switch(有機ELモデル) | NintendoSwitch(初期型) | |
ディスプレイ | 7インチ有機EL | 6.2インチ液晶 |
解像度 | 1280×720 | 1280×720 |
プロセッサー | Nvidia TegraX1 | Nvidia TegraX1 |
メモリ | 4GB | 4GB |
ストレージ | 64GB | 32GB |
バッテリー持続時間 | 4.5〜9時間 | 2.5〜6時間 |
重量(Joy-Con含む) | 420グラム | 398グラム |
拡張性 | microSD×1 USB-C×1 | microSD×1 USB-C×1 |
価格 | 37980円 | 32978円 |
Nintendo Switch(有機ELモデル)の意外と変わった外観
有機ELモデルは本体サイズはほぼ同じ水準のまま、ディスプレイのサイズを7インチに拡大してきた。その効果は当然見た目にも現れていて、有機ELモデルは初期型よりもかなりベゼルが細くなっている。
このインパクトはなかなか大きくて、正面からはJoy-Conも含めてそれほど変わってないのに、ベゼルが細くなっただけで「最新の端末」感がかなり上昇してる。
有機ELモデルを見慣れると通常Switchが一気に古臭く感じられる。
有機ELと並ぶ変更点がスタンドの改良。
通常Switchのスタンドは細く不安定、角度も固定式であくまでオマケ程度の代物だったけど、
有機ELモデルのスタンドは本体のほぼ全面をカバーするほどに大型化。
しかもSurfaceのスタンドみたいに無段階の角度調節が可能になった。
最大でここまで寝かせることができる。
側面も音量ボタン、電源ボタン、排気口の形状に変更がある。ただ配置は変わってない。
スピーカーも位置は同じで形状が初期型と違う。
有機EL化でどれほど変わったか
結論を先に言えばかなり違う。まずホーム画面からして違う。明らかに通常モデルよりも明るく、かつ青白い白になっている。
実際にゲームを始めれば更に違う。例えばスーパーマリオオデッセイのクッパ城。金色のクッパ像のテカリが凄い。液晶よりもかなり金の輝きが濃い。しかも画面サイズが大きくなった上にベゼルが細くなったことで、ゲームへの没入感と迫力も増しているから携帯モード時の体験がすごく向上している
有機ELモデルで遊んだ後、通常モデルの画面を見ると随分と色が薄く、画面が全体的に暗く感じられてしまう。ゲーム画面全体の彩度と明るさが通常モデルと比べてはっきりと体感できるレベルで上がっている。
バッテリー持ちも改善
これは有機ELモデル固有の特徴ではないけど、バッテリー持ちも良くなった。僕が今まで使っていた初期型は長年の仕様もあって3時間未満でバッテリーが危なくなっていたけど、有機ELモデルは3時間ぐらい遊んでもまだ半分程度はバッテリーが残るようになった。
Switchはその性質上、持ち運ぶことも多いからバッテリー持ちは良いに越したことはない。
データ移行はスマホとアカウントがあれば楽勝
有機ELモデルは少なくない人にとって、「初めてのSwitch」ではなく2台目以降のSwitchになると思う。データ移行はスマホと公式アプリがあれば簡単にできる。
内蔵ストレージが64GBに増加
密かな改良点として、内蔵ストレージ容量が通常モデルの32GBから倍の64GBになっている。
実際に使える容量は50GBぐらいだけど、パッケージ版中心で揃えていれば内蔵ストレージだけでも不足はなさそう。もちろんダウンロード版中心なら結局SDカードは必須。
スピーカーも良くなった…気がする
最後に公式で改善されたと主張されているスピーカーの音質なんだけど、まあ確かに通常モデルよりも音の広がりは良くなったような気はする。ただ「なんとなく良くなったような気がする」程度なので、これのために買い換えるのはおすすめできない。
【不満点】性能面でのパワーアップは無し
これだけ全方位に渡って改良がされている有機ELモデルだけど、困ったことに性能面でのパワーアップは全く施されていない。これについての不満は前回にも書いているから引用する。
従来型を廃止せず併売していることを考えると、従来型よりもプレミアムなモデルとしての有機ELモデルなんだと思う。でもそれなら性能面でのパワーアップもして、値段ももっと釣り上げて明確に差別化するべきでは?というのが素人考えです。(後述の不満点につながる)
https://shashan.net/?p=2398
ディスプレイを始め大小さまざまな改良が施されているNintendo Switch有機ELモデルだけど、ここまで改良しておいて性能面での向上はまったくない。プロセッサーの性能向上もメモリの増量も4K対応もしていない。つまり有機ELを抜きにすればグラフィックの向上も、フレームレートの安定も、ロード時間の短縮も一切ない。有機EL以外のゲーム体験は通常Switchと全く変わらないのでは?という懸念がある。
というか発売当初はともかく、5年間はSwitchのマシンパワーを陳腐化させるには十分な時間なので、有機ELモデルは性能面での改良も施されるべきだった。むしろここまで良くしといてなぜ性能だけ変わらなかったのか。1万円高くしてでもそうするべきだと感じてしまう。
https://shashan.net/?p=2398
有機ELモデルは性能アップがあれば完璧だった
Nintendo Switch有機ELモデルはディスプレイとスタンドの改良を始め初期型にあった不満点の多くを改良した素晴らしい改良型であることは間違いないと思う。でもだからこそ性能面でのパワーアップも欲しかった。
これだけあらゆる面に改善を施しておいて、性能アップがないのは本当にもったいないことだと思う。グラフィックそのものの向上ができるほどのパワーアップは無理でも、初期型と比べてフレームレートを安定させたり、ロード時間を短縮させるぐらいの性能向上はあった方が良かった。今よりいくらか高い値段になってもそうする価値はあったはず。
有機ELモデルは通常Switchを置き換えるのではなく、通常Switchは存続させた上でよりプレミアムなモデルとしてラインナップに加わっている。だからもっと徹底的に高価格高性能な路線に全振りしたほうが良いと思うのは素人考えなんだろうか?
そこだけは少し残念だけど、それ以外は初期型の問題点を完全に解消した素晴らしいマイナーチェンジモデルだから、初期型からの買い替えでも、初めてのNintendo Switchとしても、有機ELモデルは自信を持ってオススメできる。品薄状態も少しマシになっているし。
有機ELモデルは発売から1年経ってないから、すぐ新型が出たら割と恨む。
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