前回ゲーミングPCを持ち運ぶというロマンに魅せられてSteam Deckが欲しいという記事を書いているけど、ここで元祖ハイブリッドゲーム機のNintendo Switchについても語りたい。Nintendo Switchは発売3ヶ月後に購入して以来今でも愛用を続けているけど、流石に古さを感じるようになってきている。だからこそマイナーチェンジ版として昨年末に出てきた有機ELモデルが少し欲しくなっている。
今回はNintendo Switch 有機ELモデルに買い換えることによるメリットを記事を書きながら考えてみることにする。
Nintendo Switchを買ったのは5年前
僕がNintendo Switchを買ったのは2017年の8月。ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドをやりたいがために購入した。今思い返せばこのゲーム機の影響は本当にすごかった。それまでスマホゲームに押されてオワコン説も囁かれていた任天堂が、起死回生の一手として解き放ったゲーム機だった。結果としてこのゲーム機はいまいちな下馬評にも関わらず売れに売れて、PS4と一緒に「家庭用ゲーム機はまだやれる」と世間に知らしめた存在だと思う。
僕の周囲でもここまで周囲に急速に溢れかえったゲーム機は初代DS以来というレベルで、クラスメイトみんなで持ち寄ってスマブラをやったのは良い思い出。
現行Switchに感じる不満点
そんな現行品を5年使って感じる改善してほしい点がこちら
- 流石に時代遅れなパフォーマンス
- バッテリー持ちが良くない
流石に時代遅れな性能
Switchのマシンパワーは全体的にPS3よりは多少高いけどPS4(Proじゃない方)には大きく劣るぐらいのパフォーマンスだから、2017年ならともかく2022年では携帯ゲーム機としてみても明らかにパワー不足。前回の記事でネタにしたSteam Deckは、Switchの3倍以上のGPU性能と4倍のメモリを備えているから、Switchの次世代機はこれを基準にパフォーマンスを考えて欲しい。
バッテリー持ちが良くない
5年使い続けてバッテリーの劣化が激しいということもあるけど、最近は殆どのゲームを3時間以上プレイできなくなっている。TVモードで遊ぶことが多ければ問題ないのかもしれないけど、自分は携帯モードでも利用するからもう少しバッテリーライフを改善して欲しい。
有機ELモデルの変更点
一方で有機ELモデルの初期型Switchとの変更点がこちら
- ディスプレイが液晶から有機ELに変更
- 画面が大型化(6.2インチ→7インチ)
- 内蔵スタンドが改良
- ドックに有線LANが追加
- 内蔵ストレージが倍増(32GB→64GB)
- スピーカーの改良
- バッテリー持続時間の向上
順に解説していく、
有機ELの採用
最大の変更点が従来の液晶に変わって有機ELディスプレイを採用したこと。
液晶ディスプレイは画面全体をバックライトで照らして明るさを調節しているんだけど、それ故に何も写っていない時以外は完全な黒は表現できない。
正確には液晶のピクセル単位でシャッターがあって、これを閉じることによって輝度を限りなくゼロに近づけて液晶ディスプレイ上では黒は表現される。でもシャッターにも隙間ができてしまうから、隙間から漏れ出す光によってコントラストが低下してしまい、液晶では構造上完全な黒を表現することができないんだ。
それに対して有機ELディスプレイはピクセル一つ一つが自ら発光することで映像を表示するから、黒は全く光らないことで表現される。一切光らないことで黒を表現するから、液晶よりもコントラストが高く、引き締まった映像表現が可能となる。
このコントラストの高い映像表現が液晶と比べた有機ELの最大の優位点なんだけど、それ以外にも有機ELは一般的に
- バックライトが不要だから液晶より本体を薄くできる
- 電圧をかけるとすぐ発光するから応答速度が速い(遅延が少ない)
- 視野角が広い
- 必要な光源が少ないから消費電力も小さい
などの優れた特徴を備えているんだけど、一方では液晶より寿命が短いという課題も抱えている。バックライトが点灯する液晶と違ってディスプレイの素子自体が発光するから、その分画面の焼きつきが発生しやすい。
最近はテレビだけでなくスマホやパソコン、タブレットにも採用が増えているし、ゲーム機でもVitaの初期型が有機ELを採用していたことがある。初期の頃よりだいぶ普及しているとはいえ、任天堂には珍しく枯れてない技術を採用したのは驚く。
画面の大型化
ディスプレイの種類だけでなく、画面サイズ自体も従来の6.2インチから7インチへ若干の大型化を果たしている。ベゼルが細くなったことで従来のSwitchとほぼ同じサイズでより大画面を実現している。
0.8インチがどれぐらい違うのかはわからないけど、本体サイズが同じなら素直に嬉しい。
内蔵スタンドが改良
Nintendo Switchは内臓のキックスタンドで画面を自立させられるのが特徴のひとつなんだけど、このキックスタンドも改良されている。
より大型化したことで安定感が向上。更に従来は角度は固定式で調節不可だったのが、有機ELモデルのスタンドは無段階の角度調節が可能になった。
正直スタンドあまり使わないんだけどね。携帯モードとTVモードしか使ってない。
ドックに有線LAN端子が追加
ここからは地味な改良が中心だけど、有機ELモデルに同梱されているドックの後ろ側には有線LAN端子が追加されている。従来は不格好なアダプターを介さなければ使えなかったのが、新型のドックは直接ドックにさせるようになった。その代わり従来後ろにあったUSB端子は廃止されている。
内蔵ストレージが倍増
内蔵ストレージが32GBから64GBにアップしているのも地味な改良点。64GBならパッケージ版メインの人なら内蔵ストレージだけでなんとかなるような気がする。僕はほとんどDL版で揃えているからmicroSDが必須だけど。
バッテリー持続時間の向上
これは通常Switchの途中で加えられた変更点と同じだけど、バッテリー持続時間が初期型と比べてかなり向上している。僕が使っている初期型は公式サイトの表記で2.5〜6時間だったのが、有機ELモデルは4.5〜9時間まで伸びている。遊ぶゲームや使用環境によるけど、1.5〜2倍程度のバッテリー持ちの向上が期待できそう。
スピーカーの改良
公式サイトによればスピーカーの音質・音量も従来より向上してるらしい。これは実際に聞かないとわからないけど期待する。
値段は従来型より約5000円アップ
値段は、
- 従来型Switch:32978円(税込)
- 有機ELモデル:37980円(税込)
従来型より5012円高くなってる。従来型を廃止せず併売していることを考えると、従来型よりもプレミアムなモデルとしての有機ELモデルなんだと思う。でもそれなら性能面でのパワーアップもして、値段ももっと釣り上げて明確に差別化するべきでは?というのが素人考えです。(後述の不満点につながる)
【不満点】処理能力・メモリの増強はなし
ディスプレイを始め大小さまざまな改良が施されているNintendo Switch有機ELモデルだけど、ここまで改良しておいて性能面での向上はまったくない。プロセッサーの性能向上もメモリの増量も4K対応もしていない。つまり有機ELを抜きにすればグラフィックの向上も、フレームレートの安定も、ロード時間の短縮も一切ない。有機EL以外のゲーム体験は通常Switchと全く変わらないのでは?という懸念がある。
というか発売当初はともかく、5年間はSwitchのマシンパワーを陳腐化させるには十分な時間なので、有機ELモデルは性能面での改良も施されるべきだった。むしろここまで良くしといてなぜ性能だけ変わらなかったのか。1万円高くしてでもそうするべきだと感じてしまう。
買っちゃいました。
ここまで長々記事を書いてきたけど、書いてる途中で購入する前提で書いてると感じてしまったのでさっさと購入することにした。届いたらまたレビュー記事を書く予定。
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