Meta Quest3 ファーストインプレッション【まだ発展途上、だから楽しい】

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今年はVR元年!なんて言われて10年近く経っている気がするけど、まだまだVRゴーグルを装着して街を出歩く変人は街中で見たことない。僕もかつて初代PSVRを少し触っただけでそれ以降VRは体験してない。正直あまり興味もなかったんだけど、この前のAmazonプライムデーでMeta Quest3がセールになったことが結構話題になった。

セール対象の128GB版は秒速で売り切れて買えなかったんだけど、定価のママの512GB版はビックカメラで普通に買うことができた。購入翌日にはもう届いて佐川急便に感謝。

「買う理由が値段ならやめとけ、買わない理由が値段なら買え」というネットの名言に従って値段を理由に買おうとした128GB版ではなく、より高価なので購入を躊躇してた512GB版を買ったのでまだこの興奮が冷めないうちに記録を残しておきたい。

Meta Quest3の主な特徴

  • ケーブル不要
  • 単体で動作可能
  • MRコンテンツに対応
  • ゲームを中心に多数のアプリがある
  • PCと接続して使うこともできる
  • 指だけでも最低限の操作は可能
  • 74800円(512GBは94800円)

512GB版を買った理由

まず先述の通りセールされていた128GBではなく512GBにした理由だけど、ネットの名言と128GBが買えなかったからってこと以外にもある。それが128GBでは多分ストレージが足りないこと。128GBと言ってもOSや最初から入っているアプリの存在を考慮すれば100GBも使えないはず。SDカードやSSDなどで容量を拡張することもできないこと、Meta Quest2→3までは3年近くかかってることを考慮すれば去年出たばかりのMeta Quest3にすぐに新型が出る可能性は低い、つまり長く使うことを考慮して512GBを買ったというわけです。

Meta Quest3のシンプルで落ち着いた外観

Meta Quest3の外観は結構シンプル。高級感はないけど安っぽくはないし、落ち着いたデザインでかなり良い。というかどうせ装着している姿を自分で見ることはないし、こんなゴツいゴーグルを頭に装着する時点でどう足掻こうとダサいんだから変に高級感やガジェットらしさを強調するよりも主張の少ない落ち着いた外見が望ましいと思う。

色はシンプルに白。それ以外の色はないっぽい。正面から見ると3つの黒い穴みたいなやつがある。

左右の穴にはカメラが二つずつ搭載されていて、多分MRモードの時の外部映像を取り込む為、真ん中はカメラではなく深度センサーなので、空間距離の測定やハンドトラッキングのためだと思う。多分。

側面には両側にスピーカー、左には充電用のType-C端子と電源ボタン、右にはイヤホンジャックがある。

装着時に上面になる部分には特に何もなし、下部には音量調節ボタンと目とレンズの幅を合わせるためのダイヤル。

頭に固定するためのバンド。上のバンドで頭頂部に固定され、側面のバンドはY字型で左右に引っ張って圧力をかけて固定する仕組み。

内側を覗き込むとレンズがある。この中にコンテンツが表示される。レンズと目の距離はスライダーで4段階で調整できて、特にメガネをかけている人には恩恵があるはず。

最低限の操作は手でのジェスチャーだけで可能だけど、ゲームなどはコントローラ操作しか受け付けないことが多い。そんなコントローラーはこんな感じ。

本体と合わせた色だけど、自然な感じで握ることができてグリップ感は良好。しかもPS5のコントローラのように触覚フィードバックがかなりリアルでVRゲームの没入感を高めてくれる。ただ据え置きゲーム機のコントローラ(SwitchのプロコンやPS5など)と比べるとアナログスティックがちょっと小さすぎて操作しづらい印象。それ以外はボタンのクリック感もあるし軽いしでいい感じだと思った。

ちなみに単三電池1本で動く。

Meta Quest3で何ができる?

じゃあ結局Meta Quest3って何ができるんだよって話だけど正直想像以上になんでもできた。まずこれ自体がSnapdragon XR2チップを搭載したそこそこ性能のスマホみたいなものなんだ。つまり従来のVRデバイスみたいなパソコンやゲーム機に繋げないと何もできないような代物じゃなくて、こいつ単体でもかなり使える。

まずはゲーム。これはやっぱりすごい。「ゲームの世界に入り込める」とまでは言えないかもだけどそれに極めて近い。ゲームは専用のストア(スマホアプリからもアクセス可)からダウンロードするものとブラウザからダウンロードするものの2種類。

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意外と無料で遊べるものも多くて驚き。まあ無料ゲーの大半は別に普通の家庭用ゲーム機でも楽しめるんだけど、そんなゲームでも外界と隔絶された空間でできるので没入感がエグい。

512GBは毎月2本のゲームがもらえるサブスクが半年分無料でついてくる。1ヶ月1200円もかかるので結構嬉しい。

あとは動画視聴。VRで見る動画というとどうしてもそれ専用のものばかり注目されがちなんだけど、僕がVR動画で1番ハマった使い方はMRモードで仮想ウィンドウの中で見る使い方。

この使い方だとどんな姿勢でも目の前に画面が出てくる。もちろんスマホでも手で持つなり、スタンドなんか使えば似たようなことができるけど、前者は手が疲れるし後者はスタンドの調節が結構めんどい。それに比べてMeta Quest3なら手に何も持たないから楽だし、場所の微調整は手でのジェスチャー操作が使える。

VRゴーグルってどうしても「コンテンツの世界に入り込める」という言葉が魅力的なVRモードばかり注目されるけど、MRの方が実際には便利だし生活が変わった。

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特に寝ながらフリーハンド&大画面でYouTube見るのが快適すぎる。本体スピーカーの音質も本体の左右にしかスピーカーがついてないとは思えないほど立体感と迫力のある音で良い意味で驚き。耳に近いからか音量も十分で、内蔵スピーカーだけでも十分コンテンツが楽しめるレベル。

ブラウジングもできる。同時に3つまでウィンドウを並べることができるから情報収集も意外に快適。当たり前だけど画面の大きさはスマホの比にならないぐらいでかいから見辛いなんてことはない。ただChromeなどパソコン向けのブラウザと比べると機能は少なめだし専用ブラウザだからスマホやパソコンと履歴を同期したりもできないのが残念。

あとVRといえば最近の話題はメタバース、VRChatだけどコミュニケーション能力が地に落ちている上にネット上でさえ人見知りを発動する僕はまだ試してない。

最後にパソコンと接続してPCVRや外部ディスプレイとしても使えるけどまだ試してないので今回は触れない。

【弱点1】バッテリー持ちがゴミ

正直購入当初はもっとこう色々Meta Quest3のダメな点を列挙してVRはまだ早いみたいな論調で記事を書くつもりだったんだけど、実際には想像以上にMeta Quest3だけで色々できてしまって驚いた。

正直調べ物専用のサブパソコンとしてであれば十分使えるし、何より動画視聴マシンとして最強すぎる。単体であまりにも完成されてるしまだ未完成の試作品って感じでは全くない。まあ3代目だから先代の弱点潰しを二回やってるわけではあるんだけど。

そんなMeta Quest3の最大の弱点こそバッテリー持ちの悪さ。公式は最大2時間半ぐらい持つと言ってるんだけど、実際にはどの使い方でも2時間すら全然持たない。

僕の使い方だと朝起きて満充電した状態から、30分アニメを1話視聴した時点でバッテリー残量は7割を切ってしまう。つまり2時間の映画は最後まで充電せずに見ることができないんだ。これは流石にキツすぎ。

調べたところMRモードだと外部のカメラやセンサーで情報を取り込む必要があるからバッテリーの消耗が激しくなるらしい。せめて5時間ぐらい持ってくれれば一日一回の充電で問題なくなると思うんだけど。Type-Cで充電可能なのがせめてもの救い。

もちろんバッテリー持ちを改善するためにはバッテリー容量をデカくするかより電力効率が優れたチップを積む必要があり、それをすると重くなる=頭に装着する性質上非常に重量を感じやすいから難しいのはわかる。

多分バッテリーかチップに革新が起こらないとこの問題は解決不可。

【弱点2】絵面がキモい

あとこれはMeta Quest3の問題というよりVRゴーグルの問題なんだけど、ゴツくてでかいヘッドセットを頭に装着する絵面がキモすぎるのが問題。僕はとてもこれを装着している姿を他人に見られたくない(正直身内でもキツい)し、正直多くの人はそうだと思う。

VRは確かにVRコンテンツの体験以外にもできることが増えて、性能的にはある程度スマホを置き換えられる存在になっているけどこの装着時の絵面のキモさを改善できない限り一般人への普及は厳しいと思う。いつかサングラスぐらいのサイズでこれができるようになって欲しい。そうなったらスマホをかつてのガラケーや固定電話、公衆電話のポジションに押しやれる可能性がある。

現状のVRはまだ発展途上だから楽しい

とまあこんな感じでMeta Quest3はかなり完成度高いけどバッテリー持ちが酷すぎるのと絵面のキモさのせいでまだスマホを置き換えられるレベルとは言い難い。

手だけでの操作は未来感もあるし便利だけどまだ精度はイマイチだし、コントローラを使えばマシになるけどいちいちコントローラを持つのは結構面倒くさい。

YouTubeのアプリなんかもなぜか必ずVRモードで始まるので最近はブラウザで見るようになってしまった。こんな感じで同じような名前、機能のアプリでもスマホやパソコン向けのそれと比べると色々荒削りで雑。

まあでもVR界隈はこんな感じでまだ問題も多いし未成熟な部分が多いからこそ追いかけていて楽しいことに気づいた。スマホの進化が面白くなくなったと言われて久しいけど、スマホもモデルチェンジのたびに新しい機能が追加されたり弱点が潰されていっていたころはワクワクしてたと思う。当時のスマホは今ほど使いやすくはないし、性能も低いしカメラ画質も悪かった。格安スマホでも必要十分な今と違ってかつての格安スマホは使ってるだけでもストレスでハゲそうな代物がほとんどだったはず。

今のVRデバイスはそんな10年ぐらい前のスマホみたいな状態で、お世辞にも使いやすいとはいえないし、ハードもソフトも荒削りだけど新製品が出て来るたびにわかりやすい進化をしてくれる。だからみんな使いづらくてもつい手が出てしまうし、新製品の発表にはワクワクできる。

スマホとかパソコンとかはすでにそのラインを超えて新製品には興奮できなくなったけど、確実に生活の一部を構成するデバイスになった。VRはまだそのラインには到底とどいてない、だから楽しかった。みんなもそんな「まだ発展途上で未完成だからこそワクワクするデバイス」試してみては如何だろうか?

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