ZR−V試乗記

前回のエクストレイルに続いて、今日はZR-Vに試乗してきたので感想を書いていきます。エクストレイルもそうだったけど、発売当初にすぐに欲しい人たちの邪魔はなるべくしたくなかったんで今さらの試乗です。

まずデザイン
ZR-Vのデザインは良い所と良くない所があって、良い点は素直にカッコいいこと。ギラギラしたメッキと大口開けたようなグリルではなく、おちょぼ口みたいなグリルとか無駄な線が少なくてツルッとした全体の形はかなり好み。
色も定番の白黒以外に、グレーっぽい緑(ノルディックフォレスト)とか試乗車みたいな彩度の低い赤茶色とか面白い色が多いのも好き。

基本のデザインが好みだからカスタムパーツを装着したバージョンも海外仕様のハニカムグリルを装着したバージョンも良い。
少し前までは無駄な線が多すぎでゴチャゴチャしたデザインの車が多かったけど、ZR-Vみたいなシンプルな造形で周りを威嚇しないデザインの車の方が僕の好み。

じゃあZR−Vのデザインの良くない点とは何なのかって話だけど、確かに素晴らしいデザインだと思うんだけど、パクリの形跡が所々に見られること。

まず顔はフォードのモンデオに似てるし、

テールランプはアウディQ3に似てるし、

遠くからぼんやり見てるとポルシェのマカンにも似ているように見える。もちろん細かいディテールは結構違うから言い訳は可能だと思うけど、基本的なデザインはどっかで見たことあるようなものを組み合わせたものなのはちょっとね。

次に内装。こちらも水平基調でシンプルだけど、ハニカム構造のエアコン吹き出し口とか、カチカチとクリック感がかなり良い感じのエアコンのスイッチとか随所で光る。オーソドックスな黒以外にマルーンとかいう赤茶色にオレンジのアクセントがついたカラーも選べる。この色が洒落てて良い感じで、しかもベースグレードからこの色が選べるのも嬉しい。

ボタン式のシフトを採用してる。いつまでもレバーである必要は全然無いと思ってるんだけど、場所は今まで通り普通にシフトレバーがありそうな位置にある。せっかく電子式のボタンになったんだから配置も含めて考え直してもいい気がする。例えばダッシュボードとかステアリングにどうにか移動できれば、センターコンソールを廃止することができそうだしミニバンみたいにウォークスルーできるかも。

最近流行りの液晶スピードメーターもただ液晶にするだけじゃなくて液晶だからできることを考えてみて欲しい。例えばスマートウォッチみたいに文字盤を色々変えられるようにするとか。数千円ぐらいの安いスマートウォッチでも結構多数の文字盤を選べるんだし車のメーターもそれができるようになれば嬉しい。

有名なデザイナーやイラストレーター、アニメとか漫画とコラボしたデザインのメーターを売ったりとかすれば面白くなりそう。最近の車はコネクテッドカーとか言ってネットに繋がるようになってるし、納車後もディーラーに行かずにそれぐらいなら変えられると思う。

最近はベースグレードと上級グレードに差をつけたがるメーカーが多い中で、ZR−Vはベースグレードでもあまり格落ち感がないのが良い。
ハンドルがウレタンになったりパワーシートじゃなくなったりペダルがアルミじゃ無くなるぐらい。安全装備は上級グレードと同じだしホイールサイズも変わらない。(デザインは違う)

外観ではベースグレードはバンパーがボディ同色じゃなく無塗装樹脂になるけど、個人的にはバンパーがボディ同色のSUVはなんか締まりが無くボテっとした感じで嫌なのでむしろ積極的にベースグレードにしたいぐらい。

最後にZR−Vに試乗した感想。同じホンダのSUVのヴェゼルに乗っているのでそれと比べると、まずなんか高い所から運転しているような、視点が高いような感覚がある。最低地上高は185VS190mmでほぼ同じなのに。あとは床下になんか重い物が詰まってるような感覚がある。これもヴェゼルでも感じた、と言うか最近のハイブリッド車のほとんどに感じる感覚なんだけど、ZR-Vは特にその感覚が強かったように思う。

試乗車はハイブリッドで、これもヴェゼルと良くも悪くも近い感じ。例えばモーターだけで走ってる時はモーターの音や振動の少なさと高い瞬発力で素晴らしい感じなんだけど、エンジンがかかってしまうとそれまで最高に良い感じだっただけに悪目立ちしてしまうこととか。ただ発電用のエンジンは2Lでコンパクトクラスよりも大きい分、エンジンがかかってもそんなに安っぽい唸り声とかは上げずに穏やかな感じで、そう言う意味で車格の差は感じる。

あとは舗装の荒れた道路とかもゆすられる事なく滑らかにいなしてくれたので、刺刺しくない外観デザインとのバランスは取れた穏やかな乗り味だった。モーターで走る割には瞬時にピークパワー出して暴力的な加速感!って感じではなく、加速も良くも悪くも穏やかだった。この暴力的でない穏やかな加速力を普通の車から乗り換えても違和感なくて良い!と見るか、電動車感が無くてダメ!と見るかは人によって意見が分かれてしまうと思う。

結論としてはZR−Vは、ヴェゼルからかなり違和感なく乗り換えられそうな車だった。同じホンダのSUV同士で、出た時期も2年足らずしか離れてないし当然ではある。ただ違和感がないと言うことは面白みや新鮮味に欠けるとも言えて、正直走りが面白かったのはエクストレイルだった。

逆に外観デザインは出た時点で2年遅れのエクストレイルよりも、ちゃんと新型のZR−Vの方が好きで、この2台の比較は1勝1敗。車単体だと互角といったところか。

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