クロストレック試乗記

時期愛車選びのための試乗会、3台目に選んだのはスバルのクロストレック。実は先代のXVは親戚の人が乗っていたので購入候補からは除外してたんだけど、新型に切り替わったので縛りなく選べるようになった。

今までの試乗記です。

クロストレックの良いこと、それはとにかく守られてる感があることだと思う。ドアを閉めた時の感触からして重厚感がすごくて硬い殻に守られているような感じがあって良い。

乗り心地も硬いけど不快にゆすられたりバタバタしたりはなかったし、段差とかは一回でトントンといなしていく感じがあってこちらの硬い殻に守られているような感触という意味では止まっている時の印象とバランスは取れている。試乗車は上級グレードで18インチの大きめのタイヤだけどそれをしっかりと履きこなしていて、硬いけどしっかり感はあり好印象。

ちなみに270万のベースグレードだと17インチタイヤになる。乗り心地や交換費用を考えたらむしろ積極的にベースグレードを選びたいんだけど、ナビやデイランプなどを装着して装備内容を揃えると上級グレードとほぼ同じ値段になってしまうのが残念。ベースグレードの値段では買って欲しくないという思いが透けてしまうのはよくない。

それからドアパネルが低くて窓ガラスが大きめなのもクロストレックの良い点。開放感があるのはもちろん、横方向の死角が減るから運転がしやすい。ピラーが細いのもあってサイズの割には取り回しやすい。この辺も流石に安全をウリにしてるスバルらしい美点だった。

内装で良かったのはナビ画面が縦長なこと。これはクロストレックというより最近のスバル車全般の良い点だけど、地図の先、これからの進路を見るという点で考えればナビは縦に長い方が良い。

最後に外観デザインは先代からキープコンセプトで若干上質感を加えた感じ。ただ流石に足し算しすぎで散らかり始めてるように感じるし、次は流石にコンセプトチェンジするべきだと思う。インプレッサと基本形は共通の縛りがあるから最近のSUVで流行のカクカクしたデザインに出来ないのは辛い。 でもプラットフォームだけ共通でガワは別物にするとコスト掛かりすぎ。規模が大きくないメーカーの辛さ。

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でここからちょっとダメ出し。まずハイブリッドの存在意義。クロストレックは全車2Lハイブリッドなんだけど、これはマイルドハイブリッドと呼ばれるエンジンの補助程度のハッキリ言ってなんちゃってでしかない。電動車感はほとんど感じない、唯一それを感じるのはアイドリングストップからの復帰が静かで滑らかになることぐらい。当然だけどモーターだけで走ったりとかできない。

そのアイドリングストップからの復帰すら他社の似たようなやつと違って、セールスの人曰くエンジンの邪魔をしないためにエンジンではあまり発電しないらしい。実際20分ぐらいの試乗の中でアイドリングから静かに復帰したのは最後の5分だけだった。

思うんだけど、こんな中途半端なハイブリッドなら無しにして純ガソリン車として売るべきでは?これだとハイブリッド分の重さで悪化した燃費と動力性能をハイブリッドで補えるかもだいぶ怪しい。10年前ならハイブリッドは大きな商品力だったけど、今は良くも悪くも国産車だとハイブリッドは当たり前になりつつあるし、かなり本格的な物でないと大した売りにはならないと思う。

ハイブリッドがない分軽くなって運動性能は上がるし価格も多少安くなるだろうし、なんちゃってハイブリッドじゃなくて通常のガソリン車か、多少高くなってももっと本格的なハイブリッドならクロストレックは100点満点だった。

最後に内装色が黒しか選べないのもちょっと残念。ファミリーカーとして買う人も多いと思うし、もう少し華やかな色の内装がせめて有料で選べるようにして欲しい。黒は収縮色だから引き締まった感じを与えるので、せっかく広めの室内が狭く見えてしまう。

ということで車としては至極真っ当も、気張って奢ったハイブリッドは中途半端でいらなくない?というのがクロストレックの感想。ハイブリッドなしになればもっと手放しで絶賛できたかと。上級グレードに最低限のオプションだけつけて乗り出し価格350万(ベースグレードは270万だけど装備内容的に買うなグレード)と考えれば車としての実力を考えれば破格ではある。 ハイブリッドになれば無条件で車として良くなるわけではないのかもと感じた試乗だった。

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