ホンダN-BOX【代車で借りた】

ヴェゼルの定期点検の間の代車として、ディーラーが貸してくれたのは現行のN-BOX。任意保険の契約の時、月300円をケチりたいがために代車を軽自動車しか借りられないようにしていたんだ。

それでも走行距離3000キロ以下の現行モデルを貸してくれたのは非常にありがたかった。まあ代車になるような車なんだからそんなに高いグレードではないと思うんだけど、バンパーが黒かったりホイールキャップが無かったり、ウィンドウガラスが手回しだったりするわけではないし、車としてもそれほど不満は感じなかった。

N-BOX|Honda公式サイト
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今回はホンダの軽を代表する車、N-BOXを代車で借りて思ったことを書いていきたい。

思った以上にしっかりした車

何がいいって、まず走行距離が少なくて状態が良いのもあるとは思うんだけど、ボディがすごくしっかりしていること。僕は軽自動車だと親戚のおじさんの20年物のヤツにしか乗ったことがないから、最近の軽は平均的にこのレベルに到達しているのか、N-BOXだけが抜きん出ているのかはわからないけど、20年前の軽で感じた安普請感がかなり払拭されていて驚いた。

大昔の軽自動車しか知らない人間からすると、自転車行動圏内の時速40キロ以下走行でもあっちからカタカタ、こっちからゴトゴト騒がしいし、エンジン音は遠慮なく車内に侵入、アスファルトのうねりには簡単にハンドルを取られる。そんなコストをケチった最低限の足でしか無いというイメージがどうしてもある。

ところがこのN-BOXに乗ってそんな偏見はかなり消えた。確かに足回りにそれほど金がかかっているとは言えない。乗り心地は路面の状況を正直に伝えてくるし、エンジンの音や振動も車内に侵入してくる。でもしっかりしたボディのおかげで振動は不快には感じなかったし、エンジン音も市街地をのんびり走る限りは軽の営業車のような嫌な音は立ててこない。近所の足として使うには十分すぎるぐらいによくできていた。

かなり広い室内

この車の売りの一つである室内空間の広さは折り紙付き、前席のシートポジションを身長170センチの人間に合わせた状態でも、後ろで同サイズの人が足を組んでふんぞり返って座れるぐらいには余裕があるし、頭上の空間は見た目から察する通り、握りコブシ何個分かわからないぐらいの余裕がある。正直頭上に使いもしないのに空虚な空間が広がる必要はあるのか?と思うけど、世間的には軽自動車はこれが正解らしい。

荷室はこんな感じ。後席を畳むとここまで広くなる。

あらゆるメディアやネット民たちが、最近の軽はコンパクトカーと何ら見劣りしない、むしろ税制上の優遇とサイズの小ささゆえの取り回しの容易さを考慮すれば、軽自動車の方が上だと言っているのも頷ける。確かにN-BOXの乗り心地やユーティリティはコンパクトカーと何ら見劣りしないと思った。

でもやっぱり普通車が良いな

それでもやっぱりね、車に200万までしか出せないとしてもどっちを買うかと言われれば、よくできたコンパクトカーを僕は選ぶと思う。(ヤリス、フィット、マツダ2あたりのベースグレードとか)

その理由はなんと言っても、コンパクトカー比で排気量が半分以下しか無いエンジンの力の無さ。町中で軽自動車に乗っている人はチンタラチンタラ走っている人と、下品で甲高いエンジン音を撒き散らしながら走っている人の両極端に分かれているという偏見があるんだけど、それは運転している人の問題ではなく、軽自動車の力の無さに原因があるのではと感じた。

軽自動車で車に任せて運転していると、まず間違いなく交通の流れには乗ることができない。それでもなんとか流れに乗ろうとしてアクセルを強く踏んでやると、それこそ前述の通り下品で甲高いエンジン音を周囲に撒き散らしながら走ることになってしまう。

別にスポーツカーのような暴力的な加速とパワーが欲しいわけではないんだ。本来軽自動車のような車が最も活躍することができるはずの市街地での時速40キロ以下走行とストップ・アンド・ゴーを、もう少し余裕を持ってこなせるようになってほしいんだ。

まあ、その力の無さを受け入れられない人のためにターボエンジンモデルの選択肢があるんだろうけど、ターボを選んでしまうと燃費が大幅に悪化してしまい、軽自動車の最大の魅力である経済性が死んでしまう。やっぱり排気量660ccというのはネックになる。

あと個体差なのかもしれないけど、ブレーキペダルがすこし軽すぎるように感じる。効きやすい・軽い力で操作できるという意味ではプラスになるのかもしれないけど、軽いとブレーキの効き具合を細かく調整するのが難しくて丁寧に運転するのが大変。

最後に

そんなわけでヴェゼルの点検が長引いて都合2日間過ごしたN-BOXだけど、確かに市街地中心のお買い物車としてならこれで十分かなと感じた一方で、少し流れの早い幹線道路(時速50〜60キロぐらい)の事を考えたら、やっぱり普通車を選ぶと思う。

最後にもう一つ良かったこと紹介。車内の至るところに設けられている小さなミラーの数々は、先進安全装備の様なお金も最新の技術も使わず、車の外にハミ出した補助ミラーの様にデザインを損なわずに死角を減らす手段として良いアイデア。どのあたりの視界を写しているのか、イラストで表示してるのもわかりやすくて良い。

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