bZ4X試乗記

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神戸で開催されてたEV体験会、EV:LIFE KOBEでbz4Xに試乗することができたので感想。ちなみにハイブリッドではない100%のEVに乗るのは人生初です。

過去の試乗記

まず外観デザイン、EVが出てくるようになってから増えてきたグリルレスな顔つきはスッキリしていて非常に好み。少し前までは大口開けたギラギラメッキのグリルで周りを威嚇する車が多かったけど、最近はこのbZ4Xみたいなシンプルな造形の車が増えてきて嬉しい。

単にグリルレスをやめただけではなくエンジンを積まないEVであることを活かした短いオーバーハング、そしてそれと大径タイヤを組み合わせた踏ん張り感のある全体の雰囲気、なかなか未来感があって好き。言い尽くされた表現な気はするけど、ウルトラマンの地球防衛隊が乗ってそうなデザインの車。特に赤とかグレーとかだとそう感じる。

唯一タイヤ周辺を囲むピアノブラックの塗装は強調しすぎというか、やりすぎだと思う。タイヤサイズが小さいのを誤魔化すとかではなくベースグレードでも18インチが標準なんだからここまでする必要はないと感じた。でもこのアクセントが無いとちょっと地味にもなりそうだし難しいところ。

内装デザイン、こっちは全体的には常識的だけど随所に変化球が仕組まれている。ありそうなものがありそうな場所に配置されてるけど、その形状とかはちょっと違和感。

例えば最近流行りの電子式シフトなんだけど、これがダイヤル式。ダイヤルを押したり回したりしてシフトを変えるんだけどこれダイヤルにする必要あるだろうか。単純にコンパクトにするならボタンとかでも良いと思うし、通常のシフトレバーと文法が違うのでだいぶ混乱する。

タッチパネル式のエアコンも見た目はかっこいいけどやっぱり手元をちゃんと見ないと操作できないタッチパネルは車の操作系統としてはよくない。

あとメーターは液晶モニターに表示される。これ自体は最近よくあるけど、場所がかなり高いところにある。ハンドルの間から覗くのではなくハンドルの上に表示する前提のデザイン。ハンドルを上げすぎるとメーターと干渉するのはちょっと改善の余地がある。ただ慣れれば高い位置にあるおかげで従来よりも視線の移動が少なくなりそうなので良い。あとちゃんとアンチグレア加工されているのは車のインターフェースとして地味だけど大事。

質感は酷いというほどではないけど価格(補助金込みで500万ぐらい〜)を考えれば良くはないと思う。ダッシュボード上面とかには布っぽい素材が貼られてるんだけど、妙にガサガサした質感(100%再生プラで作られた環境に配慮した素材らしい)であまり触り心地は良くないし、デザイン的にも全体としてはそこまで新しさは感じない。個別の要素は前述の通り実験的だけど。

一方で感動したのが後席の広さ。電気自動車だからエンジンより小型のモーターを積むので車体の割にボンネットを短く、キャビンを広く取れるだけあって尋常じゃなく広い。前席を身長170センチの人に合わせても後ろで同サイズの人が足を組んで座れる程度には広い。かなり魅力的な外観デザインを備えつつこの広さはすごい。一家に一台のファミリーカーとしては文句なしの広さ。

最後に試乗した感想。試乗時間は大体20分ぐらいだけど、最初に感じた印象はあまり普通の車と変わらないということ。床下に重いバッテリーを敷き詰めていることによる重心の低さとエンジンがかからず電車みたいにスムーズに加速するという違いはあるけど、それ以外は普通のよくできたガソリン車とそこまで決定的な違いはない。電気自動車は瞬時にピークパワーが出るとされている割には踏み始めからグッとくる加速はない。もちろん必要十分以上の水準ではあるし、踏めばちゃんと椅子に押し付けられるような強烈な加速はしてくれるけど。多分あの設定でびっくりして事故を起こしてしまう人が多かったんだと思う。まあ残念には思うけど安全性を考えれば仕方ない。

リーフと違ってバッテリーを水冷するのでバッテリーの劣化は少ないとのこと。どの程度効果があるのかはもう少し時間が経たないとわからないけど、中古で買うことにも希望が持てる。

エンジンがないおかげでタイヤの切れ角を大きくとれるのでサイズの割には小回りが効くし、前後ともにオーバーハングが短いので車両感覚も掴みやすい。街中で運転はしやすい部類だし、この辺りもファミリーカーとしては大切。

今まで集合住宅住まいなのでEVは敬遠してたけど、自分の場合平日の通勤には使わず休日の買い物と旅行に使うことが多いので自宅に充電器がなくてもそこまで困らないかもしれない。 近所にEV充電器があればちょっと考えてみたいと思った。

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