【ホンダ ヴェゼル購入レポート】夢のマイカー

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寮を出て車を持てるようになったこともあって、前から欲しかった車を購入した。といっても何も考えずに即決だったわけじゃなくて、去年の8月からほか2台の候補車と比べながら選定していった。ちなみに購入の検討当初からこのクラスのSUVが検討の中心だった。

今回は車自体のレポートに加えて、人生初マイカーの所有で思ったことを記事にしたい。

ヴェゼル|Honda公式サイト
HondaのSUV、VEZEL(ヴェゼル)の公式サイト。タイプ、価格、燃費、デザイン、性能・安全、機能・装備などをご紹介しています。セルフ見積り、販売会社検索、試乗車検索、商談申し込みなど購入検討に便利なツールもご用意しております。

SUVは大衆車の完成形?

購入前にネットの記事を見たり、ディーラーで各メーカーの実車を見て座って試乗したりして感じていたことだけど、実際に所有して改めて感じた。それはSUVは少なくとも現時点では大衆車の完成形であると言うこと。

まずセダンと比べるとボディ形状ゆえに人も荷物もたくさん乗るし、

ミニバンと比べるとスライドドアがない分ボディ剛性が高く走りも良くなり、

同じくスライドドアがない分ボディサイドのデザインが自由になるから、デザイン的にも魅力的なものが多くなり、

本格クロカンと比べると燃費や街乗りなどの日常の使い勝手で上回り、

床が高いから視点が高くなり前方視界が良くなって運転もしやすく、しかもハイブリッドやEV用のバッテリーの置き場所も確保しやすく、

大型SUVは3列シートの設定もあり、

一部の輸入SUVの中にはサーキット走行すら並のスポーツカー以上にこなせるハイパフォーマンスモデルが存在する。

SUVが1台あれば人間が車に対して求めることを全て最大公約数的に満足できるんだから、ブームになるのも当然だしこれを大衆車の完成形であると言わずして何というべきか。

少なくともSUVよりも万能な車が出てくるまではSUVの時代は続くはず。

シンプルなクーペ風の外観

ヴェゼルの外観はこの価格帯の車にしてはかなり特徴的。

まず目を引くのがボディ同色のグリル。一見するとグリルレスのように見えるこのデザインは他にあまり例がない。最近はグリルを大きくして迫力ある顔にするのが流行しているけど、この車は謎の逆張り精神を発揮してグリルを同色にして目立たせない方向で来た。

現在の流行とは正直ずれていると思うから、賛否両論ありそうだけど僕は好き。だからこそ買ったんだけど。

側面から見るとファストバックスタイル、後ろ側はかなり絞り込まれていてクーペ風の外見になっている。一見すると2ドアのようにも見えるけど、後ろのドアノブはデザインと一体化させて上手く隠しているだけで実際は4ドア。

ファストバックのおかげで、このリアドア処理が2ドアに見せかける効果としてしっかり機能しているのは単に流行を追いかけただけでなく、しっかりとデザインとして機能していて良い。

後ろ姿はこんな感じ。横一文字のテールランプは視認性が高いし、デザイン的にも立体感があっていい。しかもこの横一文字のテールランプからボディ側面にキャラクターラインが伸びていき、

更にそれがヘッドランプのデイライト、

グリル上部のメッキパーツと言った具合にぐるりと1周した線が車体に通っている。この水平基調なデザインのおかげで先代モデルとほぼ同サイズながら新型はより大きく立派に見える。同じサイズでより立派に見えるんだから先代から新型への乗り換えも進みやすいはず。

少しハリアーのテールランプに似ている気が…

スピードメーターはこんな感じ。なぜか左側が液晶モニターで、右側はアナログのメーター。液晶モニターにはナビの交通案内や航続距離の表示などもできる。

パーキングブレーキは電子式のスイッチで、軽い力で操作でき、Dレンジに入れてアクセルを踏むと自動で解除される。いつまでも機械式のレバーである必要はないと思っているけど、場所は普通にサイドブレーキがありそうな場所。電子式のスイッチになって構造的にもサイズ的にも制約は少なくなったのだから、配置も含めて見直しても良いような気がする。同じことは高級車で採用例が出てきているボタン式のシフト操作にも言える。ステアリングにつけるとかは無理なんだろうか?

商談の時セールスの人が自慢してたのがこの「そよ風アウトレット」。エアコンの風を直接ではなく外側から包み込むように送ることで、優しく室内の温度を調節できるらしい。

確かにエアコンの風に直接当たるのが苦手な人には便利な機能かもしれない。あと窓ガラスの熱を軽減できるのは地味に嬉しい。必須というほどではないけどあれば嬉しい機能の典型だと感じた。

本格的なハイブリッドシステムが主力

ヴェゼルはガソリン車もあるけど、今回買ったのはeHEVと呼ばれるハイブリッド版。このハイブリッドはマイルドハイブリッドと呼ばれるエンジンの補助程度のシステムでも、トヨタ方式のエンジンとモーターが対等な関係のバランス型でもなく、日産のE-Powerなんかに近い基本モーターだけで走りエンジンは主に発電用に使われる方式。

たしかに町中やそれほど速度を出せない領域、バッテリーに十分に電気がある状態だとほとんどモーターだけで走ることができるから、音も立てずにスーッと加速していってすごくなめらかな走りを披露してくれる。

道路状況にもよるけど時速40キロ前後、それ以上の速度域でも巡航時はエンジンを掛けずにモーターだけで走行できる。上手く行けば法定速度の60キロまでエンジンを掛けずに走行することもできるぐらい

モーターはその特性上、エンジンと比べて音も振動も少なく、加速も滑らか・パワフルでしかもスムーズ。モーター自体は内燃機関よりも動力源として優れてると言っていい。電気自動車が普及しきらないのはモーターでなくバッテリーの問題(寿命や充電時間など)が大きい。

逆にちょっと残念な点は発進加速が若干物足りないこと。

電気自動車、というかモーターは瞬時にピークパワーを出せると言われている割にはそれほど発進加速は力強くは感じなかった。もちろん力不足というほどではなく踏めばそれ相応の力は出てくるんだけど、日産のE-Powerの様にアクセルをちょいと踏んだだけで豪快に加速とは行かない。

普通のガソリン車から乗り換えても違和感がないようにこんなセッティングになっているのかもしれないけど、それだとこのシステムの凄さはなかなか理解されないと思う。

Honda e:HEV | Honda

意外と運転しやすい

新型ヴェゼルはデザイン的な効果でパット見は大きな車の様に見える。けれど実寸法は幅こそ1800ミリ近くあるけどそれ以外は十分コンパクトカーの枠に収まる程度の大きさ。

しかも着座位置が高いから視界も結構良くて、幅が広いことに我慢できれば意外と狭い道でも運転しやすい車だった。でも狭い路地裏は流石に厳しい。

居住性・ユーティリティはそこそこ以上

クラスとしてはコンパクトSUVだけど、室内空間はなかなかの広さ。フロントシートのポジションを身長170センチの人間に合わせても、後ろで同サイズの人間が足を組んで座れる程度には広い。

流麗で魅力的なデザインを備えつつ、これだけの居住性を確保しているのは凄いと思う。

ただしファストバックスタイルの代償として、頭上スペースは結構ギリギリ。多分身長180クラスとなると厳しいかもしれない。

安定感と乗り心地が凄い

驚いたのがフィットベースのSUVとは思えないほどの安定性、静粛性、乗り心地。特に良いのはモーターだけで走っている時と時速50〜60キロぐらいの幹線道路を巡航している時。2クラスぐらい上の車と錯覚するぐらい凄い。多分ハイブリッドシステム分の重さで振動を抑えることができるのもプラスに働いていると思うんだけど、それにしてもこの乗り心地は凄い。

音も振動も少ないし、加速もパワフルかつ滑らかだから長距離でも楽に走れる。

唯一気になるのがメリットの裏返しにはなるんだけど、エンジン音でがっかりしてしまうこと。たしかにモーターだけで走っている間は、上述の通り外観デザインによく合う素晴らしい乗り心地と静粛性なんだけど、エンジンが掛かった瞬間に若干興ざめしてしまう。

eHEVはエンジンと回生ブレーキで発電しながらモーターを動かし、適宜バッテリーも充電して発進加速をバッテリーの電力だけでこなせるようになっている。当然最初はモーターだけで走り、バッテリーの電力が不足すればエンジンが掛かって発電を始める。静かに走り続けていたときに突然エンジンが掛かるのでかなり悪目立ちしてしまう。

例えば比較的速度の速い時、つまりロードノイズの大きいときに積極的にエンジンを掛けて発電するとかそんな細かい工夫が技術的に可能ならなお良かったと思う。

見せたがり

今回悪い点も含めてヴェゼルを紹介してみたけれど、ぶっちゃけこれと言って不満に感じるほどのものは無い。趣味性の強い車だから、購入を決意した時点で「これにする!」と積極的に選んだ車だったから。勿論サイズの割に中が狭いだとか、斜め後ろの視界が良くないとか気になることも無いわけではないけど、どれも購入を後悔させるほどのものでは全く無かった。

それにこの車を買ってからというものそのスタイルに大満足で、街で乗ってても「見てる?僕の車見てるかな?」って具合で思わず顔がニヤついてしまう。

でも残念ながら想像以上に誰も見てない。安くない買い物だったから「みんなもっと見て!ほら、カッコいいでしょ?」みたいに無言で訴えたいんだけど、誰にも注目されずおとなしく帰る日々が続いている。思ったより見られないし注目されない。

とにかくこれからも楽しく乗っていきたい。勿論安全運転を心がけて。

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